201703/16

妊娠女性に葉酸の重要な栄養素摂取を厚生労働省が勧める

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妊娠中は多くの葉酸が必要になります。

葉酸を弱アルカリ性にすると熱に対し安定していますが、強酸性にすると熱や光によって分解する性質をもっています。

葉酸の分布は広く、調理によって損失する事はまずありません。葉酸は黄色、またはだいだい色の結晶性の粉末で、臭いはありません。葉酸は水エタノールまたはその他の有機溶媒には殆ど溶けませんが、しかし、希水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、塩酸または硫酸に溶け、液は黄色となります。

葉酸が多く含まれている大豆

葉酸が多く含まれている大豆

食事から摂取された葉酸は肝臓、腎臓などに存在している分解酵素によって加水分解され、遊離型となって利用されます。葉酸の約75%はプテロイルグルタミン酸誘導体であり、小腸から吸収され、血清中に移行しますが、葉酸の3分の2はタンパク質と結合し、血清中に存在しています。サルファ剤、エストロゲンなどと一緒に熱をかけると葉酸の減少が著しいので注意が必要になります。

葉酸はビタミンM、ビタミンB?、プテロイルグルタミン酸とも呼ばれ、水溶性ビタミンに分類される生理活性物質である。プテリジンにパラアミノ安息香酸とグルタミン酸が結合した構造を持つ。1941年に乳酸菌の増殖因子としてホウレンソウの葉から発見された。Wikipedia

葉酸の構造

天然型の葉酸は5、6、7、8テトラヒドロ葉酸に一炭素単位を結合したもの、及びそれらのγ-グルタミン酸誘導体として存在しています。γ-グルタミン酸誘導体は、プテロイルグルタミン酸として存在しています。グルタミン酸残基のカルボキシル基にグルタミン酸が、順次ペプチド結合したものです。葉酸関連化合物であるビオプテリンの還元型は、芳香族アミノ酸からの神経伝達物質であるカテコールアミン、セロトニンなどの生合成初発反応において、重要な調節因子としての機能を持っています。

構造式に示した様にメチルプテリジン、アミノ安息香酸、及びグルタミン酸の3つの構造単位から成り立っています。化学名はプテロイルグルタミン酸(葉酸)です。生体内の葉酸はアミノ酸核酸塩基の生成に必要で、すなわち核酸、DNA、RNAを造るのに重要な役割を果たしていて、細胞分裂には欠かす事が出来ません。

葉酸の構造図

生体に葉酸が必要な理由

葉酸は体内に入ると骨髄の造血臓器に働き赤血球を造ることから造血ビタミンの別名があるほど重要なもので、赤血球の合成や細胞分裂、細胞の成長や発育に欠かせないものです。特に妊娠女性にとっては欠くことのできないビタミンです。体の組織を正常な形に育てる働きをなし、また一方では、冠状動脈の疾患を防ぐ重要な役割を果たしています。

胎児の発育のみならず、中枢神経系などが構成される際にも必要な栄養源となります。胎児の中枢神経系などが造られる際にも必要な栄養源となります。欧米では葉酸の必要性を考え、女性だけでなく、総ての人にとって大切な栄養素または栄養源であるとの認識が根強く広がっています。

家兎に体重1kg当たり4000μgの葉酸を与えると死亡しますが、人聞では相当量の大量を与えても害を及ぼすことはありません。しかし、大量を急速に静脈内に注入するとショック症状が一過性に現れます。人間における厳密な葉酸の1日量は不明ですが、50~200μgを連日服用しても異常は認められていません。

葉酸は体にさまざまな効果を与えます

健康状態がすぐれない時、食欲不振、口腔内の炎症予防、または貧血状態時には、赤血球や白血球の減少ガン患者に対しても効果があったという研究を食い止めたり、白血病、報告もあります。

葉酸の効果

  1. 胎児の神経系の発育に不可欠(欠乏は胎児の発育不全)
  2. 造血ビタミン(若返りビタミン)
  3. 出産後の母乳の出が良い
  4. 美肌で強壮作用
  5.  口内炎、食中毒、貧血の予防
  6. 食欲不振の時
  7. 鎮痛剤
  8. 老化を防ぐ(不老長寿)
  9. 精神の健康を保つ
  10. ガンの予防

このように葉酸は、生体にさまざまな効果を現します。また出産後の母乳の出を良くする働きや、健康的な美肌を保つなど、更には腸内の寄生虫や食中毒から体を守る働きが明らかになっています。また時には、パントテン酸など鎮痛剤として働くこともあるという報告があります。パントテン酸などと一緒に摂ることにより白髪を防いだり、白髪になるのを遅らせる効果が認められています。

バランスのとれた食事を摂り続ける

アメリカ女性の約1000万人程は、避妊用ピルを服用しているといわれていますが、避妊用ピルがビタミンB6、B12、C、葉酸などの働きをこれらの欠乏症をかもし出しています。また著しく妨害することから、様々な病気を起こす原因や、老化の進行を異常に早める原因にもなる様でこれらの変化に気付いていないのが現状の様です。

成人の勧告量は、1日当たり180~200μgぽとされていますが、妊娠女性はその2倍の400μg、授乳期は最初の6ヵ月は300μgが、つぎの6ヵ月は250μgが必要とされています。この様に葉酸の成人所要量は、1 日200μgほでは十分とはいえないことが多く、人々の病気やその予防、体験により明らかとなりました。

量的にも体調の維持も難しいという観点から、それ以前の所要量であった400μgに戻すべきだとする論文が、『アメリカ医学会誌』に掲載されています。毎日バランスのとれた食事を摂り続ければ、可能で、欠乏症になる心配はありません。

妊娠中は多くの葉酸が必要になる

細胞の遺伝情報はDNAにより受け継がれていますが、そのDNAは核酸により成りたっています。葉酸は核酸の構成成分になっているプリン核やピリミジン核の合成などに働く酵素を補酵素として助ける働きをしています。細胞分裂やその進行、細胞の成熟を大きく発展させるビタミンです。

人間では腸内細菌により合成きれますが、その量は少なく1日を支える量ではありません。特に妊娠中においては多くの葉酸が必要なことから、サプリメントとして摂る必要がありますが、普通の場合、日常生活においてバランスの良い食事を心がけている限り、不足する心配はありません。

血奨中の葉酸レベルは恒常的に一定になる様に調節、維持されていて、その量は0.5~1μgほとされています。また赤血球中の葉酸量を測定する事により体内の葉酸貯留量の推定が可能です。葉酸は赤血球や新しい細胞を造るためには不可欠の成分で、タンパク質の代謝、調節を助けています。

飲酒家には葉酸の欠乏が著しい

この様に核酸、DNA、RNAを造るためには重要な役割を果たしています。また葉酸は、糖とアミノ酸の代謝においても生体内で重要な物質であります。毎日500μg持前後の大量の葉酸を短期間摂り続けると「シミやソパカス」が消えたという例が報告されています。特に大飲酒家の人においては葉酸の欠乏が著しい場合が多いため、欠乏による傷害が現れたり、老化現象の進行が早いなど特に注意が必要です。

ビタミンCを摂っている人、例えば2g以上の多量を摂っていると葉酸の排池量が増加します。このような場合にはビタミンCの摂取量を減らすか、あるいは葉酸の摂取量を引きあげなければなりません。
また癒摘の治療薬、エストロゲン、スルフォンアミド、フェノバルビタール(催眠、鎮痛剤)、アスピリン等の薬を飲んでいる場合にも葉酸の減少が著しいことが解明されています。このような場合にも葉酸の摂取量を増やす必要があります。

テトラヒドロ葉酸(THF)による代謝とビタミンB12によるTHFの再生産出典:Wikipedia

葉酸の薬理作用

葉酸はビタミンB12と共に、ホモシステインから別のアミノ酸であるメチオニンの合成を促進することから、ホモシステインの血中濃度を抑えます。その結果、心臓病の発生または予防に効果があります。これはホモシステインという含硫アミノ酸の血中濃度が上昇すると心臓病が多くなりますが、それを抑制するために心臓病やその付近の血管の病気や異常の発生を防ぐ効果があります。

女性では、妊娠前から葉酸を充分に摂っていれば、先天性奇形児が産まれる率が著しく少なくなるという研究報告も多くあります。また、米国では妊娠の可能性のある女性には、葉酸の1日量200μg以上の摂取を奨励しています。米国では健康な成人の1日所要量を決めて、男性で200μg、女性で180μgとしています。また、葉酸はビタミンCが適量存在する場合にはその効果も増加します。

活性酸素によるガンとの関係も研究されている

葉酸はプリン、ピリミジンの生合成、アミノ酸、核酸、合成、分解に関与する重要な働きをしています。そしてコリンやメチオニン基の生合成にも当たっています。コリンと葉酸を同時に与えるとガンを予防したり、また遅らせる事も報告されていて、活性酸素によるガンとの関係も研究されてきました。

新しくビタミンB群の仲間入りしましたパラアミノ安息香酸(PABA)は水に非常によく溶け、葉酸があることによりその合成を助ける作用があります。その結果、生体内でタンパク質が使われる際にパラアミノ安息香酸は有意義に働きます。また葉酸とPABAを組み合わせて用うることにより、白髪になりかかった髪が元の黒髪に戻ったという症例も多く報告されています。ビタミンB12と葉酸をバランスよく与えると、新陳代謝の尤進が増加する以外に貧血を子防します。

生活習慣病の予防

生活習慣病の予防や治療という観点から、葉酸は極めて重要な体内微量ビタミンであることが、多くの研究者により明らかにされてきました。

動脈硬化の危険因子の1つにあげられている物質にホモシステインがありますが、その値が葉酸によって低下する事が欧米などの研究調査で明らかになりました。

葉酸の研究では優位にあるドイツでは、年間5万人が動脈硬化で死亡していますが、国民の7割の人々が必要量の葉酸をサプリメントで補えば、動脈硬化で死亡する人が半減するであろうとの計算をしています。

必要量の葉酸をサプリメントで補う

特に葉酸が必要とされているのは妊娠中の女性で、この場合の女性1日400μg程度を妊娠12週目まで続けて摂取すことが必要です。妊娠3ヵ月までの妊婦にこの葉酸が欠乏すると、胎児の二分脊椎や無脳症、神経管がむき出しになる脊椎破裂、また神経管欠損障害児などの奇形児を出産する確率が多くなっていることも明らかになっているので葉酸サプリメントは積極的に摂取する必要があります。

参考:つわりは葉酸サプリで赤ちゃんに微量栄養素を届ける科学的理由

胎児期における内部的な発育が不完全であるため、知能の遅れや精神に傷害をもたらすことが多くなります。健康な状態で産まれても幼児期に葉酸が不足すると、脳の発育傷害を起こすことも分かっています。これらを防ぐためにはいろいろな方法で、葉酸を摂る必要性があります。米国、カナダ、ニュージーランドでは1日分必要量の摂取を1993年頃より市民に勧告しています。

カナダ政府は1970~1972年の全国調査で5000人以上の血中葉酸濃度を測定し、その後15年間において被験者が心臓病になったか否かを追跡調査した結果、葉酸値が最低レベルの人は、十分な人に比べて心臓病で死亡する人が7割も高かったという成績を提出しています。

サプリメントとして一般的には400μgが普通ですが、アメリカでは1000μg(1mg)のものは医師の処方筆がある場合のみ入手可能です。

食事の欧米化の影響で野菜の摂取量減った

食事の欧米化に供い、野菜の摂取量が著しく減っただけでなく、その種類も少なくなっております。近年、特に若い女性では食事の量が極端に少ないために、食事だけで必要量の葉酸を摂取するのは極めて困難な状態です。葉酸は体内で蓄積する量が少なく一度に過剰摂取しても体外に排出きれるため、毎日、適当量を摂る様に心がけなければなりません。

日本では二分脊椎の様な異常児の出産報告が、欧米に比べ非常に少なかったため、葉酸の重要性が認識されませんでしたが、しかし、近年日本においても葉酸欠乏症と診られる異常児の出産が増えています。また脳血管傷害による痴呆症、精神傷害者や性格異常者との関係も注目されてきています。複合ビタミン剤のサプリメント中には、葉酸が400μgも入っているものもありますが、100μgの量が入っているのが一般的です。

葉酸欠乏症

葉酸の欠乏は、赤血球の基になる骨髄中にある赤芽球の生産に非常に左右されやすく、その結果、正常な赤血球の増加が認められなく減少傾向となり、異常な巨大赤芽球が増加します。これは巨赤芽球貧血または悪性貧血という致命的な病気ですが、これは子供の時代に多く観察されます。

妊娠時には特に摂取しなければならない

妊娠時、特に葉酸が必要な理由は貧血をなくしたり、奇形児などの異常児の出産を少なくすることに効果的だからです。代表的な抗ガン剤であるメトトレオセレートは葉酸桔抗物質であるため、この薬を服用している人は葉酸欠乏になりやすいので注意しなければなりません。

抗ガン剤を用いて治療するときに限り、体内に多量の葉酸が存在すると、抗ガン剤による治療や回復の邪魔になります。葉酸の欠乏は舌炎、口内炎、下痢、食中毒なども起こします。ピルを服用している女性では、腸管からの葉酸の吸収が悪いため不足しない様、野菜を始めとして多くの食食品中に含まれている葉酸の含有量は、現在明らかになりつつあります。

一般的には葉酸所要量を成人で1日当たり200μgほどと決めている国が多い様です。「英国精神医学雑誌」にR・シュルマン博士が59人の精神病患者のうち48人が葉酸の欠乏であったことを報告しています。また葉酸の欠乏により、憂欝症や精神的障害などの精神病の寄与因子になり得ることが明らかになってきました。

アミノ安息香酸やスルホンアミドの効果が、葉酸欠乏時にはなくなりますので注意が必要です。日本でも葉酸の欠乏が深刻になり、国民の栄養所要量に葉酸が、平成12年度から盛込まれました。

葉酸の過剰摂取

過剰な葉酸の摂取によって起こる病気の報告は、世界中から一例も報告はありません。米国の指導摂取量の100倍量を摂っても毒性はなくホルモンに由来されているガン患者まどは、悪い結果が出ることから葉酸の摂取量を控える様に指導しています。過剰の摂取による毒性は報告されていませんが、時に強くではありませんがアレルギー反応を起こす人がいる様です。

葉酸が多く含まれている食品

1日の摂取量(200μg)を食品で摂る場合の目安

まとめ

食品に含まれる葉酸は、貯蔵や調理で壊れやすいものですから、冷蔵庫に入れた野菜なら2週間でもほとんど分解されることはありません。室温状態では少しづつ分解され効力が無くなります。光に当たった場合は急激に分解が始まります。また冷蔵庫に保存する場所が無い時には冷暗所に保存した方が分解される量が少なくてすみます。

葉酸が多く含まれる食品を列挙してみると、次の様なものがあります。

牛レバー、ホウレン草、グリーンアスパラガス、キャベツ、大豆、エビ、ビール酵母、ジャガイモ、芽キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、アボカド、ライ麦粉などです。

葉酸は、今最も注目されています。この記事が参考になれば幸いです。

お勧め参考サイト

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もちろん、何の知識もなければ、危険な製品・危険な摂り方をしてしまう可能性はあります。自分たちでできること(基礎知識+サプリメント)を以下の記事で紹介しています。是非チェックしてください。

 

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