201704/17

健康美人に欠かせない!鉄分の多い食品と吸収率を上げるコツ

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さまざまな場面で鉄分という言葉を耳にすることがあるでしょう。しかし、鉄分が実際どのような役割を果たしているかまで、詳しく知らないというのが現状ではないでしょうか?
鉄分は人間が生きていく上でなくてはならない成分の1つです。鉄分が体内でどんな働きをしているのかご紹介いたします。

鉄分ってどんなもの?

血液検査などでよく耳にする『鉄分』の正式名称は、『血清鉄』です。
この血清鉄はミネラルの1種であり、ヘモグロビンの元となる主な成分です。また、体内に約4グラム存在しています。

鉄分の働きとは?

体内には、2種類の鉄分が存在しています。
1つは酸素を体内に運搬する働きをする『機能鉄』、もう1つは機能鉄が不足したときに鉄分を補うために蓄えられている『貯蔵鉄』です。機能鉄は体内の約70%を占め、貯蔵鉄は体内の約30%を占めています。この貯蔵鉄は肝臓やひ臓、骨髄などに蓄積されています。
このように、鉄分は肺から体内にある酸素を全身に運搬し、また肺まで二酸化炭素を運搬するという働きをしています。

ヘモグロビンとは?

血液は、『赤血球』、『白血球』、『血小板』などで45%が成り立ち、『血漿』で残りの55%が成り立っています。
赤血球の中にある成分の1つとして、『ヘモグロビン(別名:血色素)』が存在しています。また、ヘモグロビンはタンパク質の1種でもあります。
血液が赤い色をしているのは、赤血球が赤い色をした色素成分であり、ヘモグロビンが酸素と結合することが理由です。

ヘモグロビンの働きとは?

ヘモグロビンの主な働きは、肺から体内に存在する酸素を全身に運搬することです。ヘムタンパク質の主成分とされる『ヘム鉄』が肺で酸素と結合することにより、ヘモグロビンが体内の酸素の運搬をします。ヘモグロビンは末梢組織まで酸素を運搬し、今度は末梢組織で二酸化炭素と結合します。このとき、ヘモグロビンは肺まで二酸化炭素を運搬します。そして、肺まで運搬された二酸化炭素は、呼吸を通じて体外に排出されます。このように、ヘモグロビンは酸素と二酸化炭素を体内で運搬する役割を果たしているのです。

鉄分とヘモグロビンの関係とは?

ヘモグロビンを生成するには、鉄分が必要です。万が一、鉄分が不足すると、ヘモグロビンが正しく作られず、貧血へと繋がります。これが鉄欠乏性貧血と呼ばれるものの原因です。
このように、鉄分とヘモグロビンは切っても切れない関係にあります。

鉄分の働きには種類があるって本当?

鉄分の働きには『機能鉄』と『貯蔵鉄』の2種類が存在します。

鉄分の働き① 機能鉄とは?

機能鉄は、ヘモグロビンを生成したり、酸素を体中に運ぶなどの働きをしています。そのため、不足すると鉄欠乏性貧血などの問題が起こってしまいます。ですから、不足すると貯蔵鉄で補うようになっています。

鉄分の働き② 貯蔵鉄とは?

貯蔵鉄は、肝臓やひ臓、骨髄などに蓄積されていますが、機能鉄が体内で不足すると、血液中に出て鉄分を補うという働きをします。

栄養素としての鉄には種類があるって本当?

鉄分を栄養素の観点から分類するとき、ヘム鉄と非ヘム鉄に分けることが出来ます。

栄養素としての鉄分である『ヘム鉄』とは?

ヘム鉄の体内への吸収率は諸説ありますが、約10~20%だと言われています。基本的に非ヘム鉄に比べ、約5~6倍の吸収率の高さが特徴です。ヘム鉄が吸収されやすいのは、二価鉄だからです。

栄養素としての鉄分である『ヘム鉄』が含まれている食べ物とは?

栄養素としての鉄分である『ヘム鉄』が含まれている食べ物

ヘム鉄は、レバー、牛もも肉などの赤身の肉、しじみやあさりなどの貝類、マグロやカツオ、イワシなどの魚類といった動物性食品に多く含まれています。

栄養素としての鉄分である『非ヘム鉄』とは?

非ヘム鉄の体内への吸収率は約1~6%だと言われています。ヘム鉄に比べて、吸収率がかなり低いのが特徴です。しかし、吸収率が低いとは言え、日本人の場合、食事の際に食べ物から摂取する鉄分のほとんどを非ヘム鉄から吸収しています。そのため、非ヘム鉄の吸収率を上げることが重要視される傾向にあります。
また、吸収率が低いのは、非ヘム鉄は三価鉄なのに対し、体内に吸収しやすい鉄分は二価鉄だからです。

栄養素としての鉄分である『非ヘム鉄』が含まれている食べ物とは?

非ヘム鉄は、大豆やひじき、小松菜、納豆、穀物などの植物性食品に多く含まれています。

ヘム鉄と非ヘム鉄 2つの共通点

ヘム鉄と非ヘム鉄には、2つの共通点が存在します。
1つ目は『鉄分』であるということです。
2つ目は『食べ物に含まれているということ』です。そのため、体内への吸収方法は食事を通して、十二指腸で吸収するという吸収方法も共通しています。

ヘム鉄と非ヘム鉄 3つの相違点

ヘム鉄と非ヘム鉄には、3つの相違点が存在します。
まず、1つ目は鉄分が含まれている食べ物が異なります。ヘム鉄は動物性食品に多く含まれ、非ヘム鉄は植物性食品に多く含まれています。
2つ目はヘム鉄に含まれているのが二価鉄なのに対し、非ヘム鉄は三価鉄だという点です。
3つ目はヘム鉄が二価鉄であり、非ヘム鉄が三価鉄であるということにも関係しているのですが、吸収率が大きく異なります。

ヘム鉄と非ヘム鉄を吸収するにはどうすればいい?

ヘム鉄は二価鉄なのでそのまま吸収されやすいのですが、非ヘム鉄は三価鉄なのでほとんど吸収されることがありません。ですから、非ヘム鉄を含む食べ物から鉄分を吸収する場合は、ビタミンCやクエン酸など、三価鉄を二価鉄に還元する作用を持つ成分の含まれた食べ物を一緒に摂取すると吸収しやすいとされています。

鉄分の吸収率を上げるためにはどうすればいい?

植物性食品に含まれている鉄分は三価鉄なのに対し、体内に吸収やすい鉄分は二価鉄です。そのため、鉄分の吸収率を上げるためには、植物性食品に含まれている三価鉄を二価鉄に還元すると吸収しやすくなります。二価鉄に還元するには、ビタミンCやクエン酸などと一緒に摂取することが必要です。

ビタミンには種類がある

ビタミンには大きく分けると、『水溶性ビタミン』と『脂溶性ビタミン』に分けることが出来ます。また、水溶性ビタミンは、ビタミンC、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミン6、ビタミンB12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンに、脂溶性ビタミンは、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKに分けることが出来ます。

ビタミンの種類① 水溶性ビタミン

水溶性ビタミンとは、たんぱく質の1種であるコラーゲンの生成や皮膚などを維持する働きをする『ビタミンC』、皮膚などの維持を助ける働きをする『ビタミンB1』、糖質やたんぱく質を体内でエネルギーに変換する働きをする『ビタミンB2』、筋肉や血液などを作ったり、食べ物のたんぱく質をエネルギーに変換したりする働きをする『ビタミンB6』、赤血球中のヘモグロビンを生成する働きをする『ビタミンB12』、糖質やたんぱく質からエネルギーを生成するときの酵素を補助する働きをする『ナイアシン』と『パントテン酸』、DNAなどの核酸を生成する働きをする『葉酸』、皮膚の維持や改善の働きをする『ビオチン』、の9種類のことを言います。

水溶性ビタミンの特徴として、尿などから体外へ排出されやすいことが挙げられます。

また、水に溶けやすい性質も持っています。ですから、水溶性ビタミンが含まれている食べ物は、調理前に長時間水につけたり、調理するときに煮たりすると、水の中にビタミンが溶け出してしまいます。そのため、調理する前に水につけすぎないように注意が必要です。また、煮て調理する場合は、ビタミンを摂取しやすいようにスープも一緒に摂れる料理にするなどの工夫をすると良いでしょう。

水溶性ビタミンは、『ビタミンC』はいちごや柑橘類などのフルーツ、緑黄色野菜に

水溶性ビタミンは、『ビタミンC』はいちごや柑橘類などのフルーツ、緑黄色野菜に、
『ビタミンB1』は豚肉やレバーなどに、『ビタミンB2』は、卵や納豆、乳製品などに、『ビタミンB6』はカツオやマグロ、レバー、バナナなどに、『ビタミンB12』は、牡蠣やレバーなどに、『ナイアシン』はレバーや肉、魚に、『パントテン酸』はサケやイワシ、卵や納豆に、『葉酸』はレバー、モロヘイヤやほうれん草、ブロッコリーなどの緑黄色野菜、『ビオチン』はレバー や魚介類、乳製品や卵などに含まれています。

ビタミンの種類② 脂溶性ビタミン

脂溶性ビタミンとは、肌の健康を保ったり、発育を促進したりする働きをする『ビタミンA』、丈夫な骨を作る働きをする『ビタミンD』、体内にある脂質の酸化を防ぐ働きをする『ビタミンE』、骨の形成を促す働きをする『ビタミンK』の4種類のことを言います。

脂溶性ビタミンの特徴として、体内に吸収されやすいものの排出されづらく、蓄積されやすいことが挙げられます。そのため、脂溶性ビタミンが含まれている食べ物を食べすぎてしまったり、サプリで摂取しすぎてしまったりすると、過剰摂取に陥ってしまうことがあります。脂溶性ビタミンを過剰摂取してしまうと、食欲不振をはじめ、嘔吐や下痢、頭痛や口渇などの体調不良を引き起こしてしまう可能性があります。

脂溶性ビタミンの場合、『ビタミンA』はレバーやうなぎ、卵、緑黄色野菜、バターやチーズなどの加工食品に、『ビタミンD』は魚介類やきのこ類に、『ビタミンE』は、ナッツ類や魚介類、アボカドなどに、『ビタミンK』は小松菜やほうれん草、納豆などに含まれています。

ビタミンを摂取するにはどうすればいい?

ビタミンの多くは体内で生成することが出来ません。そのため、食事を通して、食べ物から摂取することになります。前述の通り、ビタミンの種類は大きく分けると、水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンに分けることが出来ますので、ビタミンの種類を把握しつつ、的確な量を摂取するよう心がけることが大切です。

鉄分はビタミンと一緒に摂取しましょう

鉄分はビタミンCと同時に摂取することが重要です。なぜなら、鉄分はビタミンCと結びつくことによって、体内への鉄分吸収率を上げることに繋がるからです。
基本的に非ヘム鉄が含まれている食べ物は三価鉄なのですが、ビタミンと一緒に摂取すると鉄分が二価鉄に変化し、体内へ吸収しやすくなります。

女性必見!鉄分がたっぷり含まれている食べ物は

食べ物には鉄分が含まれているものが多くあります。含まれている鉄分がヘム鉄なのか非ヘム鉄なのかを知っておくことで、食べ合わせなどに気を付けることが出来たり、偏りなく食事をすることが出来たりすることが可能になります。

おいしく食べたい♪ 鉄分が多く含まれている料理

鉄分が多く含まれている食べ物を使用した料理ですが、ヘム鉄が多く含まれている料理として、あさりのクラムチャウダー、牡蠣の炊き込みご飯、ビーフストロガノフ、しじみのお味噌汁などが挙げられます。また、非ヘム鉄が多く含まれている料理として、ひじきの煮物、小松菜の胡麻和え、オクラ納豆などが挙げられます。

おいしく食べたい♪ 鉄分が多く含まれている料理

効率よく摂りたい!鉄分の吸収率を上げる料理の組み合わせ

鉄分の吸収率を上げるためには、体内に吸収しやすいヘム鉄を含む食べ物を食べるのが理想的です。また、非ヘム鉄を含む食べ物を食べる場合は、ビタミンCを含んだ食べ物を一緒に摂取するようにすると良いでしょう。そのため、『レバニラ炒め』と『きのこたっぷり中華スープ』の組み合わせなどがオススメです。

レバーにはヘム鉄が多く含まれていますし、きのこには非ヘム鉄が多く含まれています。また、ニラにはカルシウムやビタミンCが含まれているため、きのこの非ヘム鉄の鉄分を三価鉄から二価鉄へ還元することができ、きのこに含まれている非ヘム鉄の吸収率を上げることが期待出来ます。

要注意!鉄分の吸収を阻害する成分もある!?

ビタミンCやクエン酸が鉄分の吸収率を上げるのに対し、鉄分の吸収を阻害する成分も存在します。鉄分を阻害する成分を含む食べ物や飲み物を摂取したい場合は、食事の前後約30~60分を外して、摂取することで鉄分の吸収を阻害しにくくなると言われています。

鉄分の吸収を阻害する成分とは?

鉄分の吸収を阻害する成分はいくつか存在します。
ビタミンCの吸収を妨げるという特徴を持つ『カフェイン』、含まれている『ポリフェノール』、鉄分と結びつくことで水に溶けにくくなるため、十二指腸で吸収しにくくする特徴を持つ『タンニン』や『フィチン酸塩』、鉄分と結びつくことで大腸から排出するようになり、体内に鉄分を吸収させづらくする特徴を持つ『シュウ酸』などが挙げられます。

また、飲み物の中にも、鉄分の吸収を妨げるものがいくつかあります。
カフェインはコーヒーや紅茶、ココアやエナジードリンクなどに、『ポリフェノール』はコーヒーや赤ワインに、『タンニン』はウーロン茶や紅茶、緑茶に含まれています。そのため、これらの飲み物を食事中に一緒に飲んでしまうと、鉄分を吸収しづらくさせてしまいます。

鉄分の吸収率を上げるためにはタイミングが大事

鉄分の吸収率を上げたい場合は、吸収しやすくなるビタミンCやクエン酸と一緒に食事を摂ることが大切です。また、このとき、吸収を妨げる可能性のあるカフェインやポリフェノール、タンニンが含まれた飲み物を飲むのを避けたり、シュウ酸やフィチン酸塩の含まれた食べ物をたくさん摂取したりしないように気を付けることが大切であると言えるでしょう。また、鉄分の吸収を阻害する成分が含まれた飲み物を飲むときは、食事の前後約30~60分を避けるようにすると、良いと言われています。

まとめ

鉄分は女性の健康に欠かせないとても大切な成分です。しかし、体内では作られず、多くの女性が慢性的な鉄分不足…。
ですので、鉄分を摂ることをしっかり意識し、効率よく健康美人を目指しましょう!

鉄分には種類があり、ヘム鉄か非ヘム鉄かによって、含まれている食べ物や吸収率が異なります。また、鉄分には吸収を阻害する成分も存在しているため、鉄分の性質や組み合わせについても知っておくと、鉄分を上手に摂取することが出来るようになるでしょう。

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