201511/13

アトピーの燃料は間違った食事!アトピー性皮膚炎を緩和する食事方法

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アトピー性皮膚炎を緩和する食事をしている女性

アトピー性皮膚炎は、例えて言うなら「燃え盛っている火の固まり」です。

火の勢いがとても強く、皮膚は焼けただれた状態です。その上、火の粉が飛んで火事が燃え広がっていきます。最初は小さかったアトピーのかゆみが全身に広がっていきます。

とにかく、この火を消さなくてはなりません。では、どうすればいいのでしょうか?これは、ごくシンプルなこと。まず、燃える材料をそれ以上与えないことです。燃料がなければ、火はそれ以上には燃え広がらずに、やがて消えていきます。

アトピー性皮膚炎での火事の燃料とは、ズバリ、間違った食べ物のことです。間違った日々の食事が燃料となり、皮膚表面にかゆみの元が噴き出してきます。かきむしればさらに炎症が起こり、火事が燃え広がるようにかゆみが増していきます。食事内容を変えない限り、かゆみは噴き出し続け、火はいつまでも燃え盛ってしまうのです。

アトピーを改善するには、まずは燃える材料を補充しないこと。燃料がなくなれば、かゆみも止まります。

アトピーのかゆみの元の燃料とは、実は、高カロリーの植物油や、消化しきれないほど食べ過ぎた動物性夕ンパク質。それが皮膚表面に噴き出すことがかゆみの元になります。その元を断てば、かゆみは劇的に解消します。何よりまず、アトピーの燃料にならない食事に変えることが最優先なのです。

アトピー治療の食事というと、あれもこれも制限された、無味乾燥なメニューをイメージされるかもしれません。しかし、そこまで節制しなくても、ちょっとしたコツでアトピー治療食になるのです。もちろん、一緒に食事をする人の満足度を高くすることも可能。

これから、アトピーを改善する食事のちょっとしたコツをご紹介します。併せて、食べ物の油とタンパク質が、なぜアトピー・アレルギーの原因となるのか、詳しく解説しますので、ぜひご覧ください。

 

キッチンの「油汚れ」が体の中にも!?

アナタの家のキッチンの換気扇には、油汚れがべっとりついていませんか?

油を使った料理を多くする家庭の換気扇ほど、油汚れがしみついています。このような油汚れが、体の中の細い血管や内臓に沈着していく様子を想像してみてください。つまり、換気扇が油べっとりならば、体の中にも同じように油がべっとりと溜まるのです。それだけでも、体に悪いということがイメージできるのではないでしょうか。

これが、アトピーの根本原因の1つです。ある病院の臨床例からも、この植物油を取り除くことで、実際にアレルギー体質は改善に向かうことが明らかとなっています。

植物油は高カロリーなので、運動しなければ燃焼しません。そのため、必要以上に摂取すると体に溜まってしまいます。それが体をアレルギー体質に変え、アトピーの火を燃やす燃料となっているのです。

現在、アトピーでいる人は、すでに長期にわたって体がアレルギー体質になってしまっています。そのため、本来は有益なはずのタンパク質(卵や牛乳)にもアレルギー反応を起こします。さらに、最近では、米や小麦などの主食にまでも、過敏になっている人も少なくありません。

アレルギー体質になる最大の要因は、現代の食事で飛躍的に増えた「植物油の摂り過ぎ」と言えるでしょう。

毎日の食卓に油炒め、唐揚げ、コロッケ、トンカツ、天ぷらなどが、交替で並んでいませんか?まずは、日常の植物油の使用度をチェックすることからスタートしましょう。なるべく、この植物油の影響を受けないようにすること。そこが、アトピー改善の第一歩です。

「植物油」がアレルギー&かゆみの元に!

植物油とは、大豆油やコーン油、ごま油、菜種油、サフラワー油、米ぬか油など、植物の種実から絞って精製された油のことです。

毎日これらを大量にとると、ちょうど換気扇に油汚れがこびりつくのと同じように、細胞膜に油の成分が蓄積していきます。それが、体をアレルギー体質に変化させてしまうのです。こうなると、少しの刺激にも過敏に反応するように・・・。細胞膜に過剰に蓄積した植物油の成分、それがアレルギー体質の正体というワケです。

また、必要以上に摂り過ぎた植物油は体内から溢れ出し、皮指腺を通して皮膚表面に排出され、これがかゆみ、湿疹の元になります。つまり、植物油はアトピーを三重に悪化させる原因になりうるのです。

アレルギー体質で、特に問題となるのは、植物油に多く含まれている“リノール酸”です。

私たちの体を作る細胞は、毎日の食べ物を材料にして作られています。リノール酸を多く含む植物油を多く摂り過ぎると、私たちの数多い細胞の細胞膜に、リノール酸から変化した“アラキドン酸”が蓄積されていきます。それはまるで、換気扇に。びっしりと油汚れがこびりつくように。

このアラキドン酸は、アレルギー反応に関わるマスト細胞の細胞膜にも、たくさん蓄積します。すると、アレルゲンに対して過敏に反応するようになります。

アレルゲンに反応する図解出典:町医者の家庭の医学

つまり、アレルゲンに対して過敏に反応する体質は、植物油をたくさん食べることで作られているのです。アレルゲンに対して過敏に反応した結果、強烈なかゆみを引き起こす物質(ロイコトリエンなど)を多量に分泌するようになります。

ステロイドホルモンの働き

一方、アラキドン酸からかゆみを引き起こす物質ができることを抑えているのが、ステロイドホルモン(薬剤ではステロイド剤)の働きです。

今までの一般的なアレルゲン除去食の考え方では、植物油のことはあまり問題にされていません(大豆油が除去の対象になることがありますが、問題は大豆油だけではなく植物油全体)。

植物油が問題にならなかったのは、アレルゲンを調べる検査では、植物油がアレルゲンとして検出されないことも理由の1つ。つまり、植物油は除去の対象にすらなっていないのです。

また、植物油は加工食品にもたくさん使われていることも、問題を大きくしています。欧米風の食生活では植物油は欠かせません。それを煮る、焼く、蒸すなど和風の調理法に変えれば、植物油を大幅に減らすことができます。そういった点からも、「和食は健康に良い」というワケですね。

かつては、このリノール酸が「動脈硬化を予防したり、血液をサラサラにする効果がある」と奨励されていました。今でも、そう信じている人も多いかもしれません。

この「リノール酸神話」もあって、植物油の消費量は、戦後急速に伸びてきました。ところが、それに比例して、アレルギー疾患や心臓病、脳梗塞、糖尿病などの生活習慣病も、急激に増えてきた事実があります。リノール酸を必要以上に摂り過ぎると、問題が出ることが段々分かってきたのです。

アメリカでは、リノール酸が体に良いことを証明しようとして、大規模な追跡調査がなされましたが、その結果は意外にも、リノール酸の健康効果を証明するものではなく、逆に動脈硬化や心臓病を増やすというものでした。期待とは裏腹の結果に、調査は打ち切りに。多く摂るほど良い油では、決してなかったのです。

消化しきれないタンパク質がヘドロになる!

食物油のリノール酸とともに、体をアレルギー体質にして、アトピーを治らなくしている原因がもう1つあります。

それは、「動物性タンパク質の摂り過ぎ」。植物油の他にも、牛乳類、肉類、卵などの動物性タンパク質の摂取量も、1960年代の中ごろから急激に増えています。

動物性タンパク質の摂り過ぎ出典:農林水産省食料需給表

タンパク質は務肉や内臓、神経、そのほかあらゆる体の元となるので、成人はもちろん、成長期にある乳幼児、学童には特に必要な食べ物です。

成長期の子どもは、肉などの動物性タンパク質を好む傾向にありますが、いくら好きだからといって、毎日、ハンバーグや焼肉、ハム、ソーセージ、卵料理を与え続けれぱ、どうなるでしょうか?

タンパク質の「消化」について考えてみよう

肉などの動物性タンパク質は、いくつものアミノ酸分子がたくさんの鎖で繋がった形をしています。「消化」とは、この鎖を少しずつ切って短くする作業のこと。繋がっている鎖を短く切って、最終的にアミノ酸という状態にして、初めて体に吸収されるのです。

そのためには、約500分の1~300分の1以下に分解しなければなりません。それには、強い消化力が必要。しかし、毎日多量の動物性タンパク質を食べると、成人でも消化が間に合わず、分解しきれません。まして消化力の弱い子どもなら、なおさらでしょう。

ある調査では成人女性でも、鶏卵は週に1個か2個しか消化しきれないというデータが出ています。つまり、月曜の朝に目玉焼きを食べたら、その週は、あとはせいぜい、ゆで卵1個しか食べられないというワケです。

一方、現代の栄養学では「鶏卵の栄養成分は理想的だから」といって、毎日摂取ずるように勧めています。これを守れば、鶏卵を1週間で7個とることになります。また、中に1日2個食べるという人もいるので、週14個も鶏卵を食べる計算になります。

果たして、そんなに多量の鶏卵は体の中でどうなるのでしょうか?消化しきれなかったものが、全部便になって排泄されれば良いですが、出し切れなかった成分は、体のどこかに溜まるしかないのです。

鶏卵1個をとってみても、非常に強い消化力を必要とします。その上、体に入ってくる動物性タンパク質は鶏卵だけではありません。現代の食事では、タンパク源として毎日のように、牛乳、鶏卵、牛肉、鶏肉、豚肉などが必要量、処理能力を完全にオーバーして摂取され続けています。では、分解されなかった動物性タンパク質は、一体どうなるのでしょうか?

完全に分解・消化しきれない食べ物が溜まっていく

続けて、タンパク質の消化するのに、体の中で何が起きているかを見ていきましょう。

タンパク質が、消化によってアミノ酸に分解される過程で、「ポリペプチド」という物が生まれます。

今までは、このボリペプチドは、腸から体内には吸収されないと考えられてきましたが、それを覆す事実が徐々に明らかになってきました。普段は健康な人でも、風邪をひいたり、体調を悪くして腸管内の環境も悪化すると、腸管の粘膜が膨張し、ボリペプチドが吸収されることが分かったのです。これが、じんましんの元となります。

また、授乳中は母親の腸管から、未消化の鶏卵や牛乳などのポリペプチドが血液中に吸収されて、母乳に分泌されることが判明しています。妊娠中には、胎盤を経由して胎児に移行することも分かってきました。ビタミン・ミネラル不足だけでなく、こういった面でも、妊娠中や授乳中は、母親の食事が子どもに影響を与えるのです。

このボリペプチドは、体が栄養素として利用することができません。そのため血液中に入っても、利用できないボリペプチドは、体の中にヘドロのように溜まっていきます。そして溜まりすぎると、やがて皮膚へと排出され、これが強烈なかゆみの元に。

つまり、アトピーのもう1つの燃料は、消化されずに体に溜まった“ポリペプチド”というワケです。植物油が体をアレルギー体質に変え、その植物油と未消化のボリペブチドが皮膚に排出されます。これらが、アトピーの火事を起こしている2大の燃料なのです。

したがって、アトピーを治すには、いったんこの燃料を全て断つか、あるいは減らして火を消さなくてはいけません。

それに効果的なのが、“食事療法”です。

いったん火を消してしまえば、また自分の消化能力に応じた量の植物油や動物性タンパク質が食べられるようになります。つまり、いつまでも除去し続ける、従来の「アレルゲン除去食」の考え方とは全く異なるものなので、食事における満足度は回復しうるというワケですね。

ギラギラ・ツルツル食品はデメリット大!

先ほど、植物油に含まれるリノール酸が、私たちの体をアレルギー体質に変えていくことを見てきました。では、具体的にはどんな油を避けるべきなのでしょうか?

一般的には、アレルギーの3大原因の1つに大豆類が挙げられ、大豆油はその代表格です。そのために、植物油の中でも、大豆油を含まない菜種油、紅花油(サフラワー油)などが推奨されています。

アレルギー反応を引き起こすのは植物油全般である

しかし、ある臨床観察では多くの場合、アレルギー反応を引き起こすのは大豆油だけでなく、植物油全般であることが分かっています。

代表的な種類の植物油のほとんどに、リノール酸が含まれているので、大豆油だけでなく、ごま油、なたね油、紅花油へナフラワー遁、米油のほか、市販されているあらゆる植物油が問題。特に、紅花油などはリノール酸が高い割合で含まれています。全ての植物油が原因となっているため、大豆油だけを除去して安心してしまうのは、非常に危険と言えるでしょう。

植物油の脂肪酸組成図出典:日経グッディ

唯一の例外は、“シソ油”と“エゴマ油”です。

これらの油にはリノール酸が少なく、その反面αリノレン酸が多く含まれています。そのため、体内で最終的にはアラキドン酸に変わらず、アレルギー反応や炎症を鎮めるEPAやDHAに変わります。したがって、シソ油やエゴマ油は、逆にアレルギー体質の改善に効果的と言えます。

ただし、これらの油は、高温や空気に触れると酸化しやすいという特性があり、料理に使うには扱いが難しいという欠点もあります。これらの短所をふまえ、上手に使うことが必要があるでしょう。

最近はオリーブ油が注目されています

オリーブ油の主成分は、オレイン酸です。この成分は現在のところ、善玉・悪玉のどちらにも属さず「中立」にあたる油です。酸化しにくいという長所もあり、アトピーが回復期に入ってからなら、使ってもOK。しかし、中立とはいえ、高カロリーなので摂り過ぎはいけません。

参考:イタリア産 早摘みオリーブオイル

イタリア産本物"のオリーブオイル【コラティーナ】
出典:オピュレンス株式会社

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アトピーの症状に応じて、植物油の使用をいったん減らすか、あるいは完全に避けてみてください。個人差はありますが、症状が改善してくるハズです。
植物油が厄介なのは、油そのものだけでなく、数多くの食品に含まれているところ。できるだけ避けるため、植物油を含む食品を、体への影響の度合いの順に表にまとめました。

植物油を多く含む食べ物

影響度「強」
ギラギラと輝いている、さわるとツルツルして手に油がつく、紙の上に置くと油が染み出るようなもの。
・揚げ物料理(フライ、唐揚げ、コロッケ、フライドポテト、てんぷら、油揚げ、生揚げなど)
・マーガリン、ドレッシング、マヨネーズ、食物性クリーム
・インスタントカレールー、グラタンの素、シチューの素
・インスタントラーメン、シーチキン(オイル漬け)など
・スナック菓子(ポテトチップスなど)、クッキー、ドーナツ
影響度「中」
「強」と「弱」の中間にあたる食品。
・炒め料理(ひじき煮、きんぴら、うま煮、筑前煮)
・菓子パン(あんパン、ジャムパン、ブドウパンなど)
・チョコレート(ブラック)
影響度「弱」
「強」と「弱」の中間にあたる食品。
・食パン、フランスパン、赤ちゃん用ビスケット
・ごま和え

植物油はカロリーが高いため、必要以上に摂り過ぎると、アレルギー症状だけでなく、各種の生活習慣病の元になるので、くれぐれも注意が必要です。

では、アトピーの症状を持つ人は、植物油を含む食品は一切食べられないのでしょうか?

いいえ、決してそんなことはありません。アトピーの程度にもよりますが、症状が軽ければ「影響度弱」の食品は、2歳を過ぎれば食べても大丈夫になります。

「影響度中」の、炒め煮料理(ひじき煮、キンピラごぼう、筑前煮などで油3~5g程度)なら、3歳くらいからは食べることが可能に。手作りで和食を調理する場合は、ほとんどがこの程度の植物油の使用量で済ますことができます。

インスタントのカレールーには、「影響度強」程度の植物油が含まれています。そのため、食べ過ぎると翌日にかゆみが出ることがよくありますが、数日後には消えます。

このような場合、もし、かゆみが耐えられる程度なら、食事に楽しさと変化を取り入れるために、月に1~2度なら食べても良いでしょう。また、十分に運動をし、空腹のときに食べると意外に影響は出ないようです。つまり、しっかりとカロリーを消費できる体作りも、意外と重要というワケです。

「影響度強」は、油の量にしておよそ5g以上(鶏の唐揚げは100gあたり6~8グラム、揚げ物料理は100gあたり約10~20グラム)に相当します。(5g以下なら、小学生でも大丈夫なことがあります。10グラム以上になると、運動をあまりしない小学生には負担になるようです。)

しかし、アトピーの程度が軽く、学童期~20歳前後の食べ盛りの場合、カロリーを摂るためにたまにはトンカツなどの揚げ物もOK。その場合は、十分に運動した日だけにし、肉の3倍量を目安に野菜を添えることも忘れずに。

現代人は常に満腹状態にあり、昔のように空腹状態で食事をするということがなくなりました。そのため、特に子どもの場合、好きなものだけを食べて、嫌いなものを残すという偏食傾向に拍車がかかっています。

そのためにも、できるだけ植物油を使わない料理で、体に空腹感を回復させましょう。そうすれば、今まで敬遠していたものでも美味しく食べられるようになり、頑固な偏食も次第に解消していくハズですよ。

マヨネーズやドレッシングは植物油のかたまり!

リノール酸(植物油に多く含まれるものを摂り過ぎると、体がアレルギー体質・炎症体質になっていきます。

リノール酸の多い食品とは、植物油の他にマーガリン、マヨネーズ、ドレッシングなど

野菜をたくさん食べることは、アレルギー体質の改善に良いのですが、サラダの上からマヨネーズや植物油のドレッシングをドバドバかけていては、かえってマイナスに。ドレッシングは、ぜひシソ油を使うか、ノンオイルタイプを選びましょう。

植物油を減らして、魚からEPAやDHAをより多く摂るように食生活を工夫することで、アレルギー体質から、正常な状態である脱アレルギー体質に変化していきます。

ただし、EPAなどを多く摂れば、それで全てが解決するというワケではありません。

アトピーに限らず、健康な体を作るためには、脂肪分の摂取は、1日に全食事量のカロリー比率で15%程度に抑える必要があります。そうしないと、カロリーオーバーや、脂質.摂取の過剰などの問題が生じ、肥満や新陳代謝の悪化などを招いてしまいます。

大切なのはバランス。ただ単に、EPAやDHAの摂取を増やすのではなく、植物油の摂取を減らし、バランスを改善する必要があります。植物油を減らして、EPA、DHAの摂取を増やす。これが、アトピー体質改善のカギとなるのです。

魚油などに含まれるEPAやDHAは、元々植物プランクトンや海藻類に含まれていたものなので、海藻類を食べることも、αリノレン酸を摂ることになり、体の中で変化してEPAやDHAとなります。

また、魚の他に葉野菜などにもαリノレン酸は含まれています。肉類の脂肪酸は、体をアレルギー体質にしてしまうアラキドン酸を、全ての食品の中で最も多く含んでいるので、肉類も少なくしたほうがいいでしょう。

油とタンパク質を減らした食事を続けていると、体内の「アラキドン酸」と「EPA・DHA」の割合が変わり、次第にアトピー体質が変化してくるのです。つまり、火事の元になる燃料の供給が止まり、体内でも過敏なアレルギー反応に対して消火活動が始まるというワケですね。

参考:DHA&EPAサプリメント

DHA&EPAサプリメントきなり
出典: さくらフォレスト株式会社

「アレルギー反応」を治す食べ物とは?

先ほど、植物油が体をアレルギー体質に変えていく、恐ろしい実態をご紹介してきました。では、一度なってしまったアレルギー体質を、改善する食べ物はないのでしょうか?

人体の働きには、興奮を伝える交感神経と興奮をしずめる副交感神経があるように、2つの措抗する働きがあり、バランスを保っています。

そして、アレルギー反応や炎症を促進する食べ物の成分もあれば、また逆に鎮める働きの成分も存在します。それが、イワシやサンマなどの魚に多く含まれる、魚油のEPAやDHAなのです。

EPAやDHAとは、元々は植物の葉っぱの部分に多く含まれる脂肪酸、αリノレン酸が変化したもの。αリノレン酸は、海中の植物性プランクトンにも多く含まれ、それを動物性プランクトンが食べ、次に小魚が食べるという食物連鎖の中で、次第に、魚の中に多くのEPAやDHAが蓄積していくのです。

次の図は、アレルギー反応を抑えるために便っている抗アレルギー薬やステロイド剤がどこで作用するかを示したものです。これらの薬の多くは、EPAやDHAなどの脂の作用と共通しています。しかも、リノール酸がアラキドン酸に変わる薬剤が効かないポイントでも、アレルギー反応にブレーキをかけています。

ステロイドの上手な使い方出典:第一三共ヘルスケア

つまり、場合によっては、EPAやDHAなどの脂を摂れば、燃え盛る火事に対して体内から消火活動をするので、薬剤もはるかに大きな効果が期待できるというワケです。

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「植物油抜き」でも美味しくできる簡単メニュー

「植物油や肉を使わないメニューにしたら、毎日の献立に困る」「美味しく食べられそうにない」と思う人も多いかもしれませんが、決してそのようなことはありません。

食事療法は、まず伝統的な「和食に戻す」ことからスタートします。それなら無理なく、植物油と肉類を減らし、野菜、海藻類、魚類の多い食事に切り替えることができますよね。メニューも豊富で、家族全員で食事を楽しむことも可能。

戦後の欧米的な食生活への変化が、アトピーを急増させている部分は大きいので、和食に戻せばアトピーの改善にもかなり期待ができます。

現代の食事と、伝統的な和食の違いを表にまとめてみました。

現代の食事と伝統的な和食の違い出典:花王

現代人の食事は、主菜を多く摂り、しかも主菜の中身は魚より肉です。そして、主食のご飯と、特に副菜の野菜の少ないのが特徴です。

朝にトーストとハムエッグ・牛乳、昼に牛井などを食べて、夜になってやっと少量のサラダぐらいしか野菜を摂っていないというのが、平均的な食事のパターン。これでは、アトピーだけでなく、深刻な病気にならない方が不思議というもの。

毎食、野菜(特に根菜類)、海藻類などをよく食べるように工夫しましょう。体の基本的な免疫力が本来のカラダのチカラ、正常さを取り戻してくるのです。

基本的に、毎食、緑黄色野菜、淡色野菜、根菜類、キノコ類、海藻類、いも類の中から4種類を必ず摂るように。ちょっと実行するのは大変と思うかもしれませんが、工夫次第ではそれほど難しいことではありません。

例えば、具だくさんの味噌汁。ダイコン、ワカメ、小松菜などを入れればもう3種類です。キノコを加えれば、一杯で4種類が摂れます。野菜のうま煮などを作り置いて、一品添えても良いですし、筑前煮なども複数の野菜が一度に摂れます。

また、ひじき煮、ワカメの酢の物、キンピラごぼうなどの作り置きや、漬物の工夫、鍋料理なども便利。とにかく、今まで不足がちだった野菜や海藻類からの栄養バランスの回復させることを意識することが大切なのです。
アトピー治療食「和食」とは?

治療食となる「和食」とは、次のような基本構成です。

  1. 主食
    白米、麦ご飯、胚芽米など(1口20回噛むのが原則)。
  2. 主菜
    毎日連続して食べていいタンパク質として、魚介類、大豆製品、およびその他の豆類。
    肉類は、鶏肉、牛肉、豚肉のうち、どれか1つを週に1回ずつ、計3回(肉類を使う場合は、必ず3倍の野菜を添える)。
  3. 副菜
    緑黄色野菜・淡色野菜・根菜類・キノコ類・海藻類・いも類の中から、3食とも必ず4種類以上を加える。

※主食・主菜・副菜の比率を、成人で5:2:3に、成長期の子どもで5:3:2にするのが、ベストバランスです。

アトピー改善メニュー ビフォーアフター

全く同じ材料を使っても、工夫次第で油分が少ないメニューに。調味料やタレに酸味、辛味があるものを足せば、味覚の物足らなさもカバーできます。

  • 鶏の唐揚げ ⇒ 鶏の水炊き
    植物油を使わずに、野菜もたっぷり食べられる鍋に
  • とんかつ ⇒ 蒸し豚のポン酢しょうゆかけ
    揚げ物にするのをやめ、肉の脂肪を抜く蒸し料理に。ポン酢しょうゆをかけ、酢キャベツを添えれば、ボリューム感もアップ!
  • 天ぷら(エビ・イカ・なす・かぼちゃ・さつまいも)
    ⇒ 煮物、焼き物、刺身(甘海老・イカの刺身、焼きなす、かぼちゃの煮物、焼き芋)
    フライパンなしで、素材を生かしたメニューに

この基本の和食に加えて、ときには世界各地のメニューなどを取り入れてもOKです。

例えば、韓国料理やイタリアの家庭料理なら、野菜もたくさん使い、健康仁非常に良いものも多いので、積極的にとり入れたいメニュー。

その点、和食は、どんなおかずにキムチを入れてもよく合うように、各国の家庭料理ともよく合います。したがって、基本を和食にしておくと、たまにミネストローネやラタトゥイユといったイタリア風トマト料理や煮込み料理、韓国のチゲ鍋などにしても、違和感なく食事になじみます。

大事なのは、植物油と肉類などの動物性タンパク質をとり過ぎないこと。これらを減らして、野菜類、海藻類などを増やすことがポイントです。逆に言えば、気を付けることはこの2点なので、メニューの幅もある程度残されており、寂しい食卓にもならなくなります。

アトピー治療法にありがちな、極端な除去食療法に偏るのではなく、まず、毎日の食事を和食に戻すことが基本。アトピー用の治療食を、特別に作る必要もありません。家族みんなで同じ食事ができ、ものによっては作り置きもできるので、作る側の負担も軽くて済みます。その上、この食事は、アトピー対策だけでなく、家族全員の健康を守り、向上させるでしょう。

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まとめ

メリット一杯のアトピー治療食を、ぜひ今日から、意識して油とタンパク質を減らす食事内容に変えていきましょう。最初から3食は難しいので、3食のうち1食⇒2食⇒3食と増やし、時折、好きなメニューを入れることで、ストレスはかなり軽減されます。

一生、このまま食事制限の生活というワケではありません。アレルギー体質を改善し、アトピーの症状が緩和するのを待ってからでも、遅くはないのではないしょうか。

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